
この記事の結論
オンライン秘書は「離れた相手をオンラインで支える仕事」、在宅秘書は「自宅を主な仕事場にする秘書」を指す言い方です。一人の人が両方に当てはまることもあります。一方で、雇用か業務委託かは別の話です。「オンライン秘書」「在宅秘書」という名称だけで、勤務場所、働く時間、契約上の立場が決まるわけではありません。
この二つは法律上の統一された職種名ではなく、求人やサービスによって使い方が異なります。本記事では、仕事・場所・契約の三つに分けて整理します。
オンライン秘書・在宅秘書とは?
オンライン秘書:離れた相手を支える仕事
オンライン秘書は、チャット、メール、オンライン会議、共有ツールなどを使って、依頼者の秘書・事務業務を離れた場所から支える人を指すことが多い言葉です。日程調整、会議準備、資料整理、連絡の取りまとめなど、担当する仕事は依頼ごとに異なります。詳しくはフリーランス秘書の仕事内容と働き方もご覧ください。
在宅秘書:自宅を仕事場にする働き方
在宅秘書は、主に自宅から秘書業務を行う人を指す言い方です。オンラインで依頼者を支える場合は、オンライン秘書にも在宅秘書にも当てはまります。ただし、オンラインで働く人の仕事場は自宅に限らず、認められたサテライトオフィスなどの場合もあります。
厚生労働省のテレワーク総合ポータルは、テレワークを働く場所から「在宅勤務」「サテライトオフィス勤務」「モバイル勤務」に分け、在宅勤務には雇用型と自営型があると説明しています。出典:厚生労働省「テレワークとは」

三つの軸で見ると違いがわかる
1.仕事:何を担当するか
日程調整やメール対応が中心なのか、資料作成やバックオフィス業務まで含むのか。名称よりも、実際の担当範囲と成果物を確認しましょう。依頼者との連絡方法、判断できる範囲、確認が必要な作業も大切です。
2.場所:どこで働けるか
「フルリモート」とあっても、自宅のみ、指定された場所のみ、定期的な出社ありなど条件はさまざまです。自宅以外で作業できるか、対面の打ち合わせがあるか、顧客情報を扱う場所に制限があるかを確かめましょう。在宅勤務は「いつでも、どこでも、好きな時間に働ける」と同義ではありません。
3.契約:雇用か業務委託か
オンライン秘書にも在宅秘書にも、企業に雇われて働く人と、独立して業務を受託する人がいます。契約の名称だけで判断せず、仕事の指示や進め方を含めた実態が重要です。公正取引委員会も、労働関係法令上の労働者に当たるかは、契約形式や名称にかかわらず、個々の働き方の実態で判断されると説明しています。出典:公正取引委員会「フリーランス法Q&A」Q5。個別の契約や法的な扱いに迷う場合は、専門家や公的相談窓口に確認してください。
具体例:同じ「オンライン秘書」でも働き方は違う
- 自宅で業務委託を受ける:自宅から複数の依頼者の日程調整や資料整理を支援。オンライン秘書であり、在宅秘書とも呼べる例です。
- 会社に雇われ、自宅で働く:会社の秘書業務をオンラインで担当。在宅秘書であり、仕事内容の説明としてオンライン秘書と呼ばれることもあります。
- 認められた別の場所から支援する:サテライトオフィスなどからオンラインで依頼者を支援。オンライン秘書ですが、「在宅」とは限りません。
いずれも説明のための例です。実際の勤務場所や契約条件は、募集要項と当事者の取り決めを確認してください。
求人・案件を見るときの確認ポイント
- 業務範囲:日程調整、連絡、資料作成など、どこまで担当するか。
- 働く場所:自宅限定か、別の場所も使えるか、出社や対面対応はあるか。
- 契約と条件:雇用か業務委託か。報酬・賃金、支払方法、期間、変更時の確認方法は何か。
- 時間と連絡:稼働時間、返信が必要な時間帯、急ぎの依頼への対応方法は何か。
- 情報と道具:使用する端末・ツール、顧客情報の保存先、費用負担はどうするか。
曖昧な点は、仕事を始める前に書面や記録に残る方法で確認しておくと、認識のずれを減らせます。
注意点:「在宅可」だけで自由な働き方とは判断しない
在宅で働けても、会議の時間、連絡できる時間帯、情報を扱う場所、業務の手順には条件がある場合があります。自宅以外で作業したい場合や、複数の依頼者の仕事を受けたい場合も、先に契約・就業ルールを確認しましょう。雇用されて働く場合のテレワークの場所については、厚生労働省が就業場所の明示や勤務ルールの確認を案内しています。出典:厚生労働省「在宅勤務と労働契約・就業規則」
よくある質問
オンライン秘書は必ず在宅勤務ですか?
いいえ。オンラインで依頼者を支えることと、自宅で働くことは別です。認められたサテライトオフィスなどから働く場合もあります。作業場所の条件を確認してください。
在宅秘書は必ずフリーランスですか?
いいえ。自宅で秘書業務をする人には、雇用されて働く人も、独立して業務を受託する人もいます。呼び名ではなく契約と働き方の実態を確認しましょう。
「完全在宅」なら好きな時間に働けますか?
そうとは限りません。会議の時間や連絡が必要な時間帯が決められていることがあります。稼働可能な時間と、依頼者が期待する対応時間を最初にすり合わせましょう。
未経験者はどちらの言葉で仕事を探せばよいですか?
「オンライン秘書」「在宅秘書」の両方で探し、名称より担当業務・必要な経験・場所・契約条件を比べるのがおすすめです。これまでの事務、接客、調整業務などの経験から、できる仕事を具体的に整理してみましょう。
日本フリーランス秘書協会®︎について
日本フリーランス秘書協会®︎(JFSA)は、秘書・バックオフィス人材の専門性を高め、企業から信頼されるプロフェッショナルの育成を目指す職能団体です。働き方の呼び名にとらわれず、担当する仕事と相手への価値を明確にする学びやつながりを提供しています。協会について詳しく見る